彼女はついに闇に染まってしまった。

ほんのちょっと前までは自分の自我を捨て、マナたちと分かりあい
真の仲間になれる。

 

はずだった。

 

だが、彼女は差し出す手を振り払い、今までせっかく気づきあげてきた
関係をものの見事に一瞬で壊してしまった。
善と悪は本当に紙一重だ。

でも、マナは知っている。
彼女が皆の前で見せる笑顔や何気ないしくさ、行動の1つ1つが、
作り物ではない、本心からにじみ出た本物だと。

マナは分かっている。
彼女はたとえ悪の化身の娘であったとしても、中身は純真無垢で
自分と同じ年頃の女の子であることを。

マナは確信している。
たとえどんなに闇に染まったとしても、彼女の中にある大切な輝きを
信じて願っていれば、彼女はきっと闇からはいあがってくる事を。
そして、その闇からはいあがってきた彼女は、今までとは全く違う
生き方や関わり方をしていけることを。

ああ、主よ。どうかこの少女「レジーナ」にもう一度生まれ変われる
チャンスを与えてください。

 

今、少女は闇に染まり、自分の願いを忘れかけています。
その少女にどうか、良き友からの心からの愛が届きますように。
そして、その愛に触れ、自分の願いを思い出し、闇から脱却出来たなら、
彼女は今までになく光り輝く人になりゆくでしょう。

どうか、この少女に愛ある光を送り続けてください。

 

待ってるよ。レジーナ。あなたが生まれ変わる瞬間を。

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